去年の夏、息子が「プログラミングやってみたい」と言ってきた。「塾みたいなやつ?」「うん」「今の習い事でいっぱいだけど、家でできるやつなら試してみよう」「タダでできる?」「タダから始められるよ」「マジで?」。そのやりとりが、月0円プログラミング体験の始まりだった。
去年の夏、私は月0円でスタートできるプログラミング体験を小4の息子と試してみました。スクールにも通わせず、専門知識も不要。それでも夏休みが終わる頃には、息子は自分でつくったゲームを友達に見せるほどになっていました。
この記事では、時間もお金もかけられない忙しい親が、子どものプログラミング体験を夏休みにスタートさせるための3ステップを紹介します。
子どものプログラミング、何が壁になっているのか

私が感じていた壁は3つありました。スクールの月謝が高い(月1〜3万円以上)。何から始めればいいか分からない。子どもに続けさせる自信がない。
でも実際にやってみると、この3つはすべて「情報不足」から来ていました。無料で使えるツールがあり、最初の30分さえ付き合えばあとは子どもが自走する仕組みがある。それを知らなかっただけです。
ワンオペで時間が限られている私でも実践できたのですから、再現性は高いはずです。まずは壁の正体を把握するところから始めましょう。
まず知っておきたい、子ども向け無料プログラミングツール2選
月0円で使える定番ツールを2つ紹介します。どちらもブラウザで動くので、追加費用は一切かかりません。タブレットでも動作します。
① Scratch(スクラッチ)
MITメディアラボが無料公開しているビジュアルプログラミング環境です。ブロックをつなぐだけでゲームやアニメーションが作れます。日本語対応済みで、小学生でも直感的に操作できます。
私が推す理由は「つくったものをすぐ動かせる」からです。コードを書いてすぐ結果が出るので、息子は飽きずに1時間以上集中していました。世界中の子どもたちが作った作品を閲覧したり、改造したりすることもできるため、アイデアが尽きません。
② Code.org(コードオルグ)
アメリカ発の非営利プログラミング学習サイトです。「アワー・オブ・コード」という1時間完結のコースが充実しており、マインクラフトやスターウォーズのキャラクターを使って楽しく学べます。
最初の導入としてとても入りやすく、日本語表示にも切り替えられます。私はまずここから息子に触れさせました。ゲーム感覚で進めるため、勉強している感覚がないのが最大の利点です。
シングルパパが実践した3ステップ

では、具体的にどう進めたか。私が実践した手順を順番に説明します。
ステップ1:子どもに「好きなテーマ」を選ばせる
最初のつまずきは「何を作ればいいか分からない」という子どもの戸惑いです。これを防ぐために、私はまず息子に「ゲームか、キャラクターが動くやつか、どっちがいい?」と選ばせました。
自分で選んだという感覚が、取り組みへの動機になります。テーマを与えるのではなく、選択肢を与えるのがポイントです。親が「これをやりなさい」と決めてしまうと、続きません。
息子はその場で「ゲームがいい」と即答しました。この一言があっただけで、あとの流れがずっとスムーズになりました。子どもの意思を最初に引き出すこと——これが3ステップのうち最も重要な一手です。
ステップ2:最初の1回だけ30分、一緒にツールを触る
私が息子に付き合ったのは最初の30分だけです。ツールの起動方法の確認と、最初のブロック操作を一緒に試す。これだけで「自分でできる」という感覚が子どもに芽生えます。
以降は「見守る」だけでOKです。操作で詰まったときだけ声をかける、ゆるいサポートで十分でした。私は在宅ワーク中に別室で仕事をしながら、息子は1人でScratchを触っていました。
「勉強として教える」必要はありません。最初の30分で「楽しい」と感じさせることが唯一の目的です。そこさえクリアすれば、子どもは勝手に前に進んでいきます。
ステップ3:週1回、作ったものを見せてもらう「発表会」を設ける
私が最も効果を感じたのがこのステップです。毎週土曜の夜ごはんのあと、5分だけ「今週作ったの見せて」と息子に声をかけました。
発表相手がいるだけで、子どもの製作意欲が一気に上がります。親が「すごいな」と言うだけでいい。批評や指導は不要です。これが継続の最大のエンジンになりました。
週1回5分の発表会。これだけで子どもは「次の週も何かつくろう」と自発的に動くようになります。私が意識したのは評価するのではなく「見る」こと。それだけで十分でした。
私と息子の実際の夏の流れ
去年の夏休み最初の週。まずCode.orgのマインクラフトコースを息子に見せたところ、「これやりたい」とすぐに食いつきました。最初の30分だけ隣で操作を一緒に確認し、あとは本人に任せました。
翌週からはScratchに移行。「シューティングゲームを作りたい」という息子の言葉に従い、テーマも作り方もすべて本人に選ばせました。私は内容に口を出さず、週1回の発表会で「おもしろいな」と言うだけ。それで十分でした。
夏休み後半には、息子がつくったゲームを学校の友達に見せていました。費用は月0円。私が使った時間は最初の30分と、週1回の発表会の5分ずつだけです。
「プログラミング教育をちゃんとやらせなきゃ」と構えすぎていたのが、一番のブレーキだったと後から気づきました。親が肩の力を抜くほど、子どもは伸び伸びと動きます。
費用・時間・難易度の整理
このやり方の全体像を整理します。
費用:月0円(ScratchもCode.orgも完全無料)。親の時間:最初の30分+週1回5分の発表会のみ。必要な知識:ほぼゼロ(プログラミング経験不要)。期待できる効果:子どもの「つくる楽しさ」の発見と、やり遂げる自己肯定感。
「将来エンジニアにする」という目的でやる必要はまったくありません。夏休みに親子で「新しいことを試した」という体験が、子どもにとっても十分な価値でした。
もちろん、プログラミングに興味がわいてきた段階で有料のスクールやサービスを検討するのもありです。ただ、まずは無料でお試しして子どもの反応を見てから判断するのが私流です。
まとめ:夏休みの30分投資で子どもの目が輝いた
今回紹介した3ステップをまとめます。
ステップ1:子どもに「好きなテーマ」を選ばせる。ステップ2:最初の1回だけ30分、一緒にツールを触る。ステップ3:週1回、作ったものを見せてもらう5分の発表会を設ける。
費用ゼロで、親の投入時間は最初の30分と週5分。それだけで子どもが「自分で何かをつくれる」という体験を積めます。ワンオペの私でも実践できた、再現性の高い方法です。
夏休みの前半、まず一度だけ、お子さんと一緒にScratchかCode.orgを開いてみてください。最初の「これ楽しい」が、その先の自走を生み出してくれます。


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