ある年の12月、リビングのテーブルにふるさと納税の受領証明書を並べていると、隣で宿題をしていた息子が声をかけてきました。
「パパ、なんでそんなに紙広げてるの?」
「ふるさと納税の書類だよ。今年はちょっとやりすぎたかもしれない」
「やりすぎ?」
「6つの自治体に寄付しちゃったんだよね」
数えてみると、寄付先はちょうど6自治体。ふるさと納税のワンストップ特例制度には「寄付先は5自治体まで」というルールがあることを、恥ずかしながらそのとき初めて思い出しました。申請書はすべて送ったつもりでも、6自治体を超えていれば特例は成立せず、確定申告をしなければ控除を受けられません。平日はフルタイムのPM、休日は息子とのワンオペ育児という生活の中で、確定申告のために時間を確保できるのかが正直な不安でした。
なぜ6自治体を超えると確定申告が必須になるのか

ふるさと納税のワンストップ特例制度は、寄付先が5自治体以内で、かつ確定申告が不要な給与所得者などが申請書を提出した場合に限り使える仕組みです。6自治体以上に寄付すると、全ての自治体に申請書を送っていたとしても特例そのものが無効になり、寄付金控除を受けるには確定申告が必要になります。単なる書類の出し忘れとは違い、期限内に申告をしなければ数万円単位の控除をまるごと失う可能性がある点が、この制度の見落としやすいところです。私自身、ふるさと納税は毎年欠かさず行っていて食料品や調味料の返礼品を選ぶことが多いのですが、寄付先を増やしすぎたことで、この年は確定申告が避けられない状況になりました。
平日フルタイムのPMでも15分で終わったe-Taxの3ステップ
結論から言うと、スマホとマイナンバーカードさえあれば、税務署に行かず自宅で15分もあれば確定申告は完了します。私が実際に行った手順は次の3つです。
ステップ1 マイナンバーカードと利用者証明用パスワードを事前確認
市区町村窓口でカード発行時に設定した4桁の利用者証明用パスワードを事前に確認しておきます。うろ覚えのまま始めると入力エラーで手続きが止まってしまうので、ここを最初に済ませておくのが時短のコツです。あわせて、自分のスマホがマイナンバーカードの読み取りに対応しているかも確認しておきます。
ステップ2 確定申告書等作成コーナーで控除をまとめて入力
国税庁の確定申告書等作成コーナーにスマホからアクセスし、マイナンバーカード方式でログインします。給与所得は源泉徴収票をカメラで撮影するとデータが自動で取り込まれ、手入力の手間がほとんどありません。ふるさと納税の寄附金控除は6自治体分の証明書を一件ずつ入力し、あわせてひとり親控除の欄にもチェックを入れます。私はこの年、息子の通院にかかった医療費控除も同じ画面でまとめて入力しました。
ステップ3 送信して還付金の着金を待つ
入力内容を確認したら送信ボタンを押すだけです。書類の印刷も郵送も、税務署への来訪も必要ありません。数週間後には還付金が指定した口座に振り込まれます。
実際にやってみて感じた注意点

送信ボタンを押した後、隣にいた息子に聞かれました。
「終わった?」
「うん、もう送信した」
「はやっ」
「昔は紙に書いて郵便局から送ってたんだけど、今はスマホだけで終わるんだよね」
その一言で、制度が便利になったありがたさをあらためて実感しました。実際にやってみて気づいた注意点は、スマホの機種によってICチップの読み取り位置が違い、最初の認証でうまく読み込めないことがある点です。また医療費控除もあわせて申告する場合は、事前に領収書をスマホで撮影しておくと入力がスムーズになります。そしてワンストップ特例申請書をすでに送っていても、6自治体を超えた時点で特例は自動的に無効になるため、寄附金控除は必ず確定申告に含める必要があります。なお税制度は年度によって内容が変わることがあるため、控除の詳細な要件については国税庁のウェブサイトや税理士に確認し、最終的な判断は読者自身の責任で行ってください。
まとめ
- ふるさと納税が6自治体以上になったらワンストップ特例は使えず確定申告が必須
- マイナンバーカードと利用者証明用パスワードがあればスマホだけで完結
- 源泉徴収票はカメラ撮影でデータを自動取り込みできる
- ひとり親控除・医療費控除も同じ画面でまとめて入力できる
- 送信後は税務署に行かず還付金の着金を待つだけでよい
ふるさと納税の限度額の考え方や、ひとり親控除・医療費控除の具体的な見つけ方については、別記事でも詳しくまとめています。確定申告に不安がある方は、あわせて読んでみてください。


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