二学期の目標、子どもと一緒に立てる理由|『やらされ』にしない声かけ

ノートに目標を書き込む親子の手元 子育て・教育

始業式前日の夕食後、リビングのテーブルに二学期の予定表を広げていたときのことです。息子が横からのぞき込んで、こう聞いてきました。

「二学期って何すればいいの?」
「別に何かしなきゃいけないわけじゃないよ。でも、目標があったほうが楽しくない?」
「目標かぁ……先生に言われて書くやつ?」

その言葉に少し引っかかりました。学校で配られる「二学期の目標」シートに、とりあえず思いつきの一言を書いて出す。それでは目標が「やらされるもの」になってしまいます。この記事では、目標を押し付けにせず、息子が自分の言葉で語れるようにするために私が試した声かけをまとめます。

「目標を決めなさい」では子どもは動かない

結論から言うと、目標が形だけになる原因は、大人が結論を急いで「何か決めなさい」と迫ってしまうことにあります。子どもにとって「目標」は抽象的すぎて、何から考えればいいのか分からないことがほとんどです。

学校の面談でも「二学期は目標を持って取り組んでほしい」という話をよく聞きます。ただ、家庭でその目標を一緒に考える時間まで踏み込んで話されることは少ない印象です。結果として、提出前日に慌てて当たり障りのない一言を書く、というパターンに陥りがちです。

「特別なこと」だと伝えると、やる気の質が変わる

私が意識しているのは、目標そのものより「なぜそれをやるのか」を先に伝えることです。以前、中学受験を検討し始めたときも、「頑張って勉強しなさい」ではなく「賢い子たちの中で、自分もどんどん賢くなれる場所だよ」と伝えたところ、息子の反応が変わりました。義務ではなく「自分にとって特別な機会」だと感じられると、子どもの取り組み方が変わることを実感しています。

二学期の目標も同じ発想で伝えることにしました。「先生に出す紙を埋める作業」ではなく、「二学期の自分をどんな感じにしたいか、考えてみる時間」だと言い換えるところから始めます。

私が実践している目標の立て方

1. 結論を求めず「最近どう?」から話し始める

いきなり「目標は?」と聞いても、大抵は「特にない」で終わります。まずは一学期の振り返りを雑談として挟みます。「一学期で楽しかったことって何だった?」「大変だったことは?」というように、結論を急がずに話を広げていくと、本人の中から自然と「もっとこうしたい」という言葉が出てきやすくなります。

2. 大きな目標ではなく「今月できそうなこと」に翻訳する

「算数を頑張る」のような大きな目標は、子ども自身も何をすればいいか分からず、結局行動につながりません。「頑張る」という言葉が出てきたら、「じゃあ具体的には、今月何をやってみる?」と一段階かみ砕いて聞き直します。大きな目標を、今すぐ着手できる小さな行動に翻訳する役割を、親が担うイメージです。

3. 目標を紙に書いて、見える場所に貼る

決めた目標は、口約束のままにせず紙に書いて冷蔵庫に貼っています。書くこと自体に強制力はありませんが、目に入るたびに本人が思い出すきっかけになります。忘れた頃にふと「これ、どう?」と聞くと、本人なりの進み具合を話してくれることが多いです。

実際に決まった、二学期の目標

親子でテーブルを囲み二学期の目標について話す様子

「最近どう?」から話を広げていくと、息子はしばらく考えたあとにこう言いました。

「一学期、音読のとき、たまにつっかえるのが嫌だった」
「じゃあ二学期は、それを減らしたい感じ?」
「うん。あと、もっとスラスラ読めたらかっこいいし」
「いいね。じゃあ具体的には、何をしてみる?」
「毎日1回は音読する、とか?」

先生に言われて仕方なく書く一言ではなく、本人の実感から出てきた目標だったので、言葉に迷いがありませんでした。私が最後にやったのは、この会話を「目標:毎日1回、音読の練習をする」という一文にまとめて、一緒に紙に書いただけです。

まとめ:目標は「決めさせる」より「一緒に見つける」

  • 「目標を決めなさい」だけでは、子どもは何から考えればいいか分からない
  • 目標そのものより先に「なぜやるのか」を特別な形で伝えると、取り組み方が変わる
  • 結論を急がず「最近どう?」から一学期を振り返る雑談を挟む
  • 大きな目標は「今月できそうなこと」まで小さく翻訳する
  • 決めた目標は紙に書いて見える場所に貼り、忘れた頃に振り返る

始業式の前の晩、「最近どう?」の一言から始めてみてください。子どもの口から出てくる目標のほうが、紙に書かされた一言よりずっと長続きします。


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