ある夜、お風呂から上がった息子がリビングに飛び込んできて、こう聞いてきました。
「パパ、夏休みってどこか行くの?」
「どこか行きたいの?」
「うん。友達が沖縄行くって言ってた。ぼくたちは?」
「……どこがいい?」
「海!絶対海がいい!」
その瞬間、頭の中で概算が始まりました。2人分の交通費、宿泊費、現地の食費……ざっと計算すると10万円近い数字が浮かびます。シングルファーザーとして毎月の家計を管理しながら資産形成も続けている私にとって、夏休みの旅行費は毎年の悩みどころでした。「今年も諦めるか」と思いかけたとき、少し発想を変えることにしました。「10万円以内に収める」ではなく「2人で3万円台で実現するにはどうするか」という問いに切り替えたのです。
結論から:ひとり親でも夏旅行は2人で3万円台に収まります

私が実際に息子と2人で3万円台(交通費・宿泊費・現地費用の合計)に収めた方法は、①時期と曜日を選ぶ、②ポイントを集中活用する、③ひとり親向けの支援制度を事前に確認する、の3ステップです。特別なテクニックは不要です。夏旅行は「行くかどうか」より「どう準備するか」で予算が決まります。
ステップ1|時期と曜日を選んで宿泊費を2〜3割下げる
夏旅行の費用で最も大きな割合を占めるのは宿泊費です。「いつ泊まるか」だけで2〜3割変わります。同じ宿・同じ部屋タイプでも、時期と曜日次第で価格は大きく動きます。
7月下旬と8月の価格差を活用する
8月の第1〜2週は宿泊費がピークになりやすい時期です。一方、7月22〜29日の平日は夏休みが始まっているにもかかわらず、まだ需要が高まりきっていない傾向があります。私が楽天トラベルで確認したときも、同じ宿の同じ部屋が8月第1週比で2割以上安い日程を見つけられました。子どもの夏休みが始まっていれば学校の制約はありません。早めに動けるのが、ひとり親家庭の強みでもあります。
土曜より日・月チェックインで価格差を作る
土曜チェックインは最も高く設定されていることが多いです。日曜や月曜のチェックインに変えるだけで、同じ宿でも1泊あたり2,000〜5,000円の差が出ることがあります。都市型ホテルなら平日割引プランが豊富です。「移動日を日曜にして月曜から観光」というパターンに変えるだけで、宿泊費を実質1泊分下げる感覚で計画できます。
ステップ2|ポイント集中活用と子ども料金の組み合わせで費用を圧縮する

旅行費は「いくら使うか」より「いくら戻ってくるか」で考えると感覚が変わります。ポイントを日常から旅行に集約させるだけで、実質的な出費はかなり下がります。
楽天トラベルのSPU倍率を旅行前に最大化する
楽天トラベルはSPU(スーパーポイントアッププログラム)の対象サービスです。楽天カード・楽天銀行・楽天証券などをすでに活用しているひとり親家庭なら、旅行代金の5〜8倍程度のポイントが還元されることがあります。1泊15,000円の宿なら750〜1,200ポイント前後が戻る計算です。早期割引クーポンと組み合わせると、実質の宿泊費をさらに下げられます。日常のポイントを旅行に集中させる意識があるだけで、1〜2回の旅行ごとに数千ポイントは活用できます。
小学生の子ども料金・無料施設を見落とさない
新幹線や特急の子ども料金は大人の半額です。観光施設やテーマパーク・水族館では小学生以下が無料または半額になるケースが多くあります。私が息子と行った水族館では、小学生は入場料が無料でした。「旅行先の施設 子ども料金」で事前に検索するだけで、現地費用の見積もりが変わります。2人で3,000〜4,000円かかると思っていた施設が、大人1名分だけで入れるケースは少なくありません。
旅行先に着いた夜、ホテルの部屋で息子と話しました。
「パパ、このホテルってお金いっぱいかかったの?」
「ポイントで払ったから、思ったよりかかってないよ」
「ポイントって何?」
「普段の買い物で少しずつ貯まるお金みたいなものだよ」
「すごい、魔法みたい」
息子に「魔法みたい」と言われたその一言が、日常のポイント管理を続ける小さなモチベーションになっています。
ステップ3|ひとり親向けの支援制度を夏前に1時間で調べる
費用を下げる方法は「安く買う」だけではありません。ひとり親家庭向けの公的支援・施設割引を把握しておくことで、さらに出費を抑えられる場合があります。知らないだけで損しているケースが多い部分です。
自治体の旅費補助制度を窓口か検索で確認する
自治体によっては、ひとり親家庭の余暇活動や旅行を支援する費用補助制度があります。「ひとり親 旅行 補助 (お住まいの市区町村名)」で検索するか、市区町村の子育て支援窓口に電話一本で確認できます。私が住む自治体では年間数千円の余暇活動費補助制度があることを、申請してみるまで知りませんでした。金額は小さくても、知っておくだけで来年以降も継続して活用できます。
児童扶養手当受給者向けの施設割引を旅行先で探す
全国の一部の博物館・美術館・動物園・公営プールでは、児童扶養手当の受給証明書を提示することで入場料が無料または割引になる場合があります。旅行先の施設を調べるとき、公式サイトの料金ページで「ひとり親」「父子家庭」「児童扶養手当」といったキーワードを確認してみてください。すべての施設で使えるわけではありませんが、知っているかどうかで現地費用が変わります。
交通+宿泊のセットパックで個別購入より安くする
JR東日本の「えきねっと」や東海道新幹線の旅行パッケージなど、交通と宿泊をセットで予約できるサービスを使うと、個別に手配するより割安になることがあります。私が利用したときは、2人分の新幹線往復+1泊のセットがバラ買いより5,000円ほど安くなりました。7月初旬〜中旬に予約するほど選択肢が多く残っているため、計画は早めに動くのが理想です。
旅行から帰った夜、荷物を片付けながら息子が静かに言いました。
「パパ、今年の夏、楽しかった」
「よかった。また来年も行こう」
「ホントに?」
「ちゃんと計画すれば行けるよ。一緒に考えよう」
子どもの「楽しかった」というその一言のために、夏前の数時間を使って計画する価値は十分あると、そのとき改めて感じました。費用はかけなくても、記憶は残ります。
まとめ:ひとり親の夏旅行は準備8割で決まります
ひとり親家庭で夏旅行を楽しむために実践した3ステップをまとめます。
- 【ステップ1】時期と曜日を選ぶ:7月下旬の平日チェックインで宿泊費を2〜3割下げる
- 【ステップ2】ポイントと子ども料金を組み合わせる:日常ポイントを旅行に集中させ、施設費も子ども料金で圧縮する
- 【ステップ3】支援制度を夏前に調べる:自治体補助や施設割引を把握するだけで現地費用が変わる
旅行費を「なんとなく高い」で終わらせず、準備の段階で仕組み化しておくことが大切です。3万円台でも、子どもの夏の思い出は十分につくれます。今年の夏休みが始まる前に、ぜひ1時間だけ計画に充ててみてください。
※旅行費用の目安は私の経験をもとにしたものです。実際の金額は時期・ルート・利用サービスにより異なります。自治体の支援制度や施設の割引内容は変更になる場合があります。最新情報は各自治体・施設にご確認ください。

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