2学期の通知表、最初に何て言う?結果より先に見ているところ

通知表を受け取った子どもと親が一緒に見ている様子 子育て・教育

夕方4時すぎ、いつものように駅の改札まで息子を迎えに行った帰り道のことです。ランドセルを揺らしながら隣を歩いていた小3の息子が、急にこんなことを聞いてきました。

「冬休みの前って、通知表もらうよね」
「もらうね」
「パパ、通知表見たら最初になんて言う?」
「……なんて言ってほしい?」
「うーん、怒らないでほしい」

笑いながら言っていましたが、半分は本音だったと思います。子どもにとって通知表は、半年分の自分を親に見せる紙です。そして親の最初の一言は、中身の評価以上に記憶に残ります。

この記事では、2学期の通知表を受け取ったときに親が最初に何と言うか、評価より先にどこを見るか、そして「もう少し」が並んでいたときの声かけを、私がわが家で決めていることとしてまとめます。通知表の形式は学校によって違うので、どの家庭でも使える考え方を中心に書きます。

通知表を受け取ったら、最初の一言は「評価以外」から

結論から言うと、通知表を受け取って最初にかける言葉は、成績の中身に触れる前の「ねぎらい」と「質問」にしています。具体的には次の2つです。

  1. 「見せてくれてありがとう。2学期、長かったね」(半年間通ったこと自体をねぎらう)
  2. 「自分ではどうだった?」(親が評価を口にする前に、本人の感想を聞く)

順番が大事です。親が先に「ここ下がってるね」と言ってしまうと、その後の会話は言い訳と反省の時間になります。先に本人の感想を聞くと、子どもは自分の言葉で半年を振り返ることができ、親はそれを聞いてから必要なことだけを話せばよくなります。

本人が「算数がちょっと悪かった」と自分から言えたなら、それはもう反省が済んでいる状態です。そこに親が同じ指摘を重ねる必要はありません。

評価より先に見ている、通知表の3つの場所

机の上に広げた小学生のノートと学習の様子

通知表を開いたとき、私が評価の段階(よくできる・できる・もう少し等)より先に見ているのは、次の3か所です。忙しくてじっくり読む時間がない日でも、ここだけは見るようにしています。

1. 先生の所見欄(文章で書かれた部分)

通知表の中で、いちばん情報量が多いのが所見欄です。段階評価は他の子との比較のようにも見えてしまいますが、所見欄にはその子だけの具体的な姿が書かれています。「係の仕事を最後までやり遂げた」「友達の意見をよく聞いていた」といった一文は、家では見えない学校での姿そのものです。

私はこの欄を、息子の前で声に出して読むようにしています。先生が自分のことをちゃんと見てくれていると分かるだけで、子どもの表情は変わります。

2. 「主体的に学習に取り組む態度」などの観点別評価

多くの小学校では、2020年度から始まった現行の学習指導要領に合わせて、教科ごとに「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つの観点で評価しているとされています。学校によって表記や段階の数は異なりますが、この観点別の欄を見ると、同じ教科の中でも「理解はできているが、取り組み方に課題がある」のか「取り組みは前向きだが、まだ定着していない」のかが分かります。

声かけの中身はこの違いで変わります。理解に課題があるなら、冬休みに復習の時間を少し取る。取り組み方に課題があるなら、勉強の量より、始めるきっかけや時間帯を見直す。教科ごとの段階評価だけを見ていると、この区別がつきません。

3. 1学期からの変化(上がったところを先に探す)

1学期の通知表が手元にあれば、並べて見比べます。このとき、下がった項目より先に、上がった項目や新しく所見に書かれたことを探すようにしています。親の目は放っておくと「足りないところ」に向かいがちなので、意識して順番を決めておかないと、上がったところを見落としてしまいます。

なお、2期制の学校では12月に通知表が出ないこともあります。その場合は、2学期の個人懇談で聞いた内容や、日々のテスト・ノートを同じ3つの視点で見ると、冬休み前の振り返りに使えます。

「もう少し」があったときの声かけ、言い換え表

評価が思ったより低かったときこそ、最初の一言で差がつきます。とっさに出てしまいがちな言葉と、私が代わりに使うようにしている言葉を表にまとめました。

つい言ってしまいがちな一言代わりに使っている一言
なんでこれが「もう少し」なの?この教科、自分ではどう感じてた?
次はちゃんとやりなさい冬休みに1つだけやるなら、どれにする?
○○くんはどうだったの?1学期より良くなったところ、一緒に探そう
塾に行ってるのに、これ?学校と塾の宿題、両方続けてきたのはすごいことだよ
(無言でため息)見せてくれてありがとう。あとでゆっくり話そう

ポイントは、評価そのものを否定も肯定もしないことです。「もう少し」は先生の評価として受け取り、親は「その結果を見て、次に何をするか」を子どもと一緒に決める役に回ります。

そしてもう一つ。その場で話がまとまらなくても、無理に結論を出さなくて大丈夫です。仕事から帰って疲れている日は、受け取ってねぎらうところまでにして、続きは週末に回しています。疲れているときに通知表の話をすると、自分の言葉がきつくなるのが分かっているからです。

私が「結果で責めない」と決めている理由

偉そうに書いていますが、私は最初からこうできていたわけではありません。

息子が年長のころ、小学校受験に向けて、夕食のあと寝る前に毎日一緒に問題に取り組んでいました。仕事を終えて家事を済ませたあとの時間で、私にも余裕がありませんでした。息子が同じところで何度もつまずくたびに、「なんでこんなこともわからないの」とイライラしてしまったことが何度もあります。

今振り返ると、息子はあのとき精一杯頑張っていました。分からなかったのは息子の努力が足りなかったからではなく、まだそこまで育っていなかっただけです。イライラしていたのは息子の問題ではなく、時間に追われていた私の問題でした。

その反省があるので、通知表のように「結果」がまとめて目に入るものほど、最初の一言を先に決めておくようにしています。決めておかないと、疲れている日の自分は、またあのときと同じ言葉を言ってしまうかもしれないからです。

息子とは今も毎晩同じベッドで寝ています。電気を消したあとの暗い部屋は、学校の話を聞くのにいちばんいい時間です。

「2学期でいちばん楽しかった授業ってなに?」
「図工かな。作るの好きだから」
「パパもそう思ってた。いつも何か作ってるもんね」
「通知表にも書いてあるかな」
「どうだろうね。書いてなくても、パパは知ってるよ」

通知表に書かれていることが、その子のすべてではありません。紙に載らない頑張りや好きなことを親が知っていると伝えておくと、通知表を受け取る日の緊張も少しやわらぐように感じています。

通知表を冬休みの段取りにつなげる10分の振り返り

冬休みの予定を親子で話し合う様子

通知表は、受け取って終わりにするともったいない資料です。仕事でプロジェクトの区切りに振り返りをするのと同じように、わが家では通知表をもらった週末に10分だけ、息子と次の3つを話すようにしています。

  1. 続けたいこと:2学期にうまくいったこと、所見でほめられていたこと
  2. 困ったこと:本人が「ちょっと難しかった」と感じていること
  3. 冬休みに1つだけやること:困ったことの中から、本人に1つ選んでもらう

大事なのは「1つだけ」にすることです。冬休みは2週間ほどしかなく、年末年始の予定や学校の宿題もあります。課題を3つも4つも並べると、どれも中途半端に終わります。本人が選んだ1つなら、親が言わなくても気にかけてくれます。

選んだ1つは、冬休みの宿題の計画と一緒に紙に書いておきます。冬休みの宿題をギリギリにしないための段取りは、別の記事にまとめているので、あわせて参考にしてください。

まとめ:通知表の日は「最初の一言」を先に決めておく

  • 最初の一言は評価に触れず、「見せてくれてありがとう」と「自分ではどうだった?」から始める
  • 段階評価より先に、所見欄・観点別評価・1学期からの変化の3か所を見る
  • 観点別評価で「理解の課題」か「取り組み方の課題」かを見分けると、声かけの中身が決まる
  • 「もう少し」があっても評価を否定せず、次に何をするかを一緒に決める役に回る
  • 疲れている日は、受け取ってねぎらうところまでにして、続きは週末に回す
  • 週末に10分だけ振り返り、冬休みにやることを本人に1つだけ選んでもらう

通知表の形式や評価の段階は学校ごとに違います。それでも、親が最初に何を言うかは、どの家庭でも自分で決められます。終業式の前に、ぜひ一度「最初の一言」を考えておいてください。


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