こどもNISAはいつから?小3の息子で始めると決めた理由と、現金を半分残す訳

貯金箱と硬貨。子どもの将来のためのお金を考えるイメージ お金・資産形成

10月のある夜、息子が寝たあとにスマホを開くと、証券会社から「こどもNISAの口座開設受付を開始しました」というお知らせが届いていました。ニュースで名前は聞いていたものの、自分ごととして考えたのはこのときが初めてです。翌朝、朝ごはんを食べながら息子に聞いてみました。

「来年から、子ども専用のNISAっていうのが始まるんやって」
「NISAって、パパがやってるやつ?」
「そう。それの、きみの名前で作れるやつ」
「ぼくのお金が増えるってこと?」
「増えるかもしれんし、減ることもある。それをこれから一緒に考えたいねん」

結論から言うと、わが家はこどもNISAを使うことに決めました。ただし、息子のために取っておくお金を全部入れるのではなく、半分は現金のまま残します。この記事では、こどもNISAがいつから始まるのか、始める前に知っておきたい注意点、そして私がこの使い方を選んだ理由をまとめます。

※この記事は2026年10月時点で公表されている情報をもとにした一般的な情報提供です。投資には元本割れのリスクがあり、特定の金融商品を勧めるものではありません。制度の詳細は金融庁や各金融機関の案内でご確認のうえ、最終的な判断はご自身の責任でお願いします。

こどもNISAはいつから?2027年1月スタート、口座開設は受付中

こどもNISAは、2027年1月1日から始まる未成年向けのNISAです。口座開設の受付は2026年10月から各証券会社で始まっていて、実際に積み立てを始められるのは2027年1月からです。受付直後は申し込みが集中し、税務署の確認などで口座ができるまで時間がかかることもあるとされています。

主なルールは次のとおりです。

  • 対象:0〜17歳の子ども(口座は子ども名義で、親が管理して運用する)
  • 投資できる額:年60万円まで(月5万円に相当)、非課税で持てる上限は600万円
  • 買えるもの:大人のNISAの「つみたて投資枠」と同じ投資信託だけ。積み立てでのみ買える
  • 非課税の期間:無期限
  • 18歳になったら:大人のNISAに自動で切り替わる

以前あったジュニアNISAは2023年末で新規の買い付けが終わっています。こどもNISAは名前が似ていますが、個別株が買えない、非課税期間が無期限になるなど、中身はかなり違う制度です。

始める前に知っておきたい3つの注意点

こどもNISAは「子どものために非課税で増やせる」便利な制度ですが、調べてみると、大人のNISAより自由度が低い部分があります。私が特に大事だと感じたのは次の3つです。

1. 小学生のうちは原則として引き出せない

一番の注意点がこれです。12歳になる年のころまでは、災害で家に大きな被害が出た場合などを除いて、非課税のまま払い出すことができません。それ以降は、子どもの教育費や生活費に使う場合に、子ども本人の同意を得たうえで払い出せる仕組みとされています。つまり、小学校のうちにかかる塾代や習い事代には基本的に使えないお金だと考えておく必要があります。

2. 600万円は別枠ではなく、生涯の非課税枠の前借り

こどもNISAで投資した額は、子どもが大人になってから使えるNISAの生涯枠(1,800万円)に含まれます。たとえば子どものうちに600万円投資していれば、大人になってから使える枠は残り1,200万円です。「子ども用にもう1つ枠がもらえる」わけではない点は、誤解しやすいところだと感じました。

3. 18歳まで金融機関を変えられない

大人のNISAは年単位で金融機関を変えられますが、こどもNISAは18歳になるまで変更できないとされています。変えたい場合は口座をいったん廃止して作り直す必要があるため、最初の証券会社選びは大人のNISA以上に慎重に決めたいところです。私は、自分のNISAと同じ証券会社にまとめて、管理の手間を増やさない方針にしました。

なお、親や祖父母のお金で積み立てる場合、税金の上では子どもへの贈与として扱われます。年60万円の範囲なら贈与税の基礎控除(年110万円)に収まりますが、同じ年に祖父母からまとまったお金をもらっている場合は合計で判断されるので注意が必要です。

わが家がこどもNISAを使うと決めた理由

注意点を踏まえたうえで、それでも私がこどもNISAを使うと決めた理由は、大きく2つあります。

貯金のまま置いておくより、多少のリスクをとってもいいと考えた

息子は今、小学3年生です。18歳まではまだ8年以上あります。これだけ時間があるお金を銀行に置いたままにしておくより、多少の値動きのリスクを受け入れてでも、長期の積み立てで育てたほうがいいと考えました。物価が上がり続けると、同じ金額の現金でも将来買えるものは少なくなっていきます。

それに、私には苦い経験があります。株式投資を始めたばかりのころ、買った直後に株価がぐんぐん下がっていくのが怖くなって、慌てて売ってしまったことがあります。数十万円の損を確定させた数日後、株価はあっさり戻っていました。値動きに振り回されて動いてしまうのが、一番の失敗だと身にしみています。

その点、こどもNISAは「積み立てでしか買えない」「小学生のうちは引き出せない」という制度です。不便に見えるこのルールが、私にとってはむしろ、慌てて売らずに済む仕組みになると感じました。

ノートと電卓を置いた机。家計と投資の計画を立てるイメージ

息子のお金を、親のNISAとは別の箱で管理できる

これまで息子の将来のためのお金は、私自身のNISAの中で「教育費の分」として意識的に分けて積み立ててきました。ただ、同じ口座の中にあると、どこまでが息子の分なのか、自分でも曖昧になりがちです。こどもNISAなら息子の名義で持てるので、親のお金と子どものお金をはっきり分けられます。

わが家ではお年玉を「自由に使う分」「目標のために貯める分」「将来のために親が預かる分」の3つに分けています。この「親が預かる分」の行き先としても、息子名義のこどもNISAはわかりやすい受け皿になると考えています。

それでも、現金を半分残しておく理由

こどもNISAを使うと決めた一方で、息子のために取っておくお金の半分は、これからも現金のまま持っておくつもりです。理由は、先ほどの「小学生のうちは引き出せない」というルールにあります。

息子は中学受験に向けて塾に通っていて、これから学年が上がるほど、塾の講習や受験、中学入学の準備など、まとまった出費が続きます。そのタイミングは、ちょうどこどもNISAから払い出せない時期と重なります。近いうちに使う可能性があるお金まで値動きのある商品に入れてしまうと、必要なときに大きく値下がりしていても使わざるを得なくなるかもしれません。

そこで、「すぐには使わない、時間をかけて育てる分」はこどもNISAへ、「近い将来に使うかもしれない分」は現金で、と役割を分けることにしました。半分という割合に正解があるわけではありませんが、どちらか一方に偏らせないことが、私にとっては一番続けやすい形です。

この話をした夜、寝る前のベッドで息子がこんなことを聞いてきました。

「なんで全部、増えるほうに入れへんの?」
「増えるほうは、減ることもあるからな。すぐ使うかもしれんお金は、減ったら困るやろ」
「じゃあ、増えるほうはいつ使うの?」
「きみが大きくなって、本当に必要になったときやな。そのときは一緒に相談して決めよう」
「ふーん。じゃあそれまで見とくわ」

「見とくわ」という言い方に、思わず笑ってしまいました。でも、自分の名前のお金が少しずつ動いていくのを見ることは、それだけで息子にとってお金の勉強になるのかもしれません。中学生になって払い出しの相談をするころには、本人の同意が必要になるという制度の仕組みも、親子でお金の使い道を話し合うきっかけになりそうです。

自宅で父親と子どもが話している様子

こどもNISAが向いている家庭・慎重に考えたい家庭

こどもNISAは、すべての家庭にとって必ず得になる制度というわけではありません。私なりに整理すると、次のようになります。

  • 向いている家庭:子どもが小さく、使うまでに時間があるお金がある/親のNISAとは別に、子どものお金を分けて管理したい/値動きがあっても長期で持ち続けられる
  • 慎重に考えたい家庭:数年以内に使う予定のお金しかない/親自身のNISAの枠をまだ十分に使えていない/子どもが18歳になったあと、本人にお金の管理を任せることに不安がある

特に、親自身のNISAをまだ活用できていない場合は、まずそちらを先に動かすほうが自由度が高い選択になります。こどもNISAは引き出しの制限がある分、「家計の中で本当に長く寝かせておけるお金」から入れるのが基本だと考えています。

まとめ:こどもNISAは「すぐ使わないお金」の置き場所に

  • こどもNISAは2027年1月スタート。口座開設の受付は2026年10月から始まっている
  • 0〜17歳が対象で、年60万円・最大600万円まで。つみたて投資枠と同じ投資信託を積み立てで買う
  • 小学生のうちは原則として引き出せない。600万円は大人になってからの生涯枠の前借り。18歳まで金融機関を変えられない
  • わが家は、時間をかけて育てる分をこどもNISAへ、近いうちに使うかもしれない分は現金で、半分ずつ持つことにした
  • 親自身のNISAをまだ使えていないなら、まずはそちらから動かすのがおすすめ

新しい制度は、始まる前がいちばん情報が多く、迷いやすい時期です。わが家も「全部入れるか、やめておくか」の二択で考えていたときは決めきれませんでしたが、「すぐ使うかどうか」でお金を分けてみたら、すっと答えが出ました。まずは家計の中で、何年も手をつけずに置いておけるお金がどれくらいあるかを確かめるところから始めてみてください。

※投資には元本割れのリスクがあります。こどもNISAの払い出し条件や贈与税の扱いなど、制度の詳細は金融庁・国税庁や各金融機関の最新の案内でご確認ください。最終的な判断はご自身の責任でお願いします。


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